大正時代の壮大な夢・・・・・
大正12年から13年にかけて、伊藤孝一という人物が計画し実行した、北アルプス積雪期登攀の映画撮影山行。
伊藤たちは始めに「雪の立山・針ノ木越え」の撮影山行に入り、その成果を上映会で発表した。
その時の入場券が、写真のものらしい。
そのすぐ後に「雪の薬師・槍越え」の撮影山行に入っている。
周到な準備が図られ、特に後者の映画には多くの人・装備が費やされたという。
現在の金額にして数十億円を要したというから驚きだ。
しかし、このフィルムは後に行方不明になる。伊藤家が破産したためだ。
戦後、フィルムの存在は確認されたが、昭和40年まで人目に触れることはなかったという。
その貴重な資料が、先日訪問した太郎平小屋などのオーナー・五十嶋博文氏の手元にあった。
思わずシャッターを切らせていただいたが、あとでじっくりと見つめ直し、そのとてつもない野望に驚いている。
ボクは五十嶋さんからお借りしたDVDで、一度見た記憶があるが、平成10年に、立山博物館で上映されているそうだ。
それにしても、今から思えば、なんと壮大な夢、計画だったんだろう・・・・・