
2010年秋 伊集院静氏について書いていたこと
◇伊集院静氏への、弔意と敬意をこめて。 東京への出張のお伴として、久々に伊集院静氏の本を一冊持って行った。『ねむりねこ』という可愛いタイトルの付いた文庫のエッセ
🖋 年末帰省旅からの読み始め
●第22回家の光読書エッセイ 佳作 学生時代の年末の帰省。その東京・金沢間の旅中で読み始める本を選ぶのは、当時の私にとってそれなりの楽しみであった。いつも本は

🖋 ふるさとの匂いに包まれた小さな図書館
◆ 門前図書館と柳田教養文化館が黙示する……「ふるさとの図書館」というポジション 🖋 図書館という不思議な世界 能登半島の先端に近いあたり、「

🖋 夏・北信濃~温泉町のひまわり
◆竹塀越しの 凛々しきひまわりとの出逢い 何年か前の夏、北信濃の温泉にある古い宿に泊まった。 宿の部屋に入ってすぐ地震があり、短い時間だがかなり揺れ

🖋 河北潟放水路が創りだす新しい風景の可能性
◆ 空を見上げ、水面を見下ろし、風に吹かれ、何かを感じ、何かを想う。そんな新しい風景の魅力 ✎ 2022.7…… 河北潟放水路の斜面がきれいになっている。 河

🖋 奥能登の山里を歩き想うこと~爼倉・鶴町
◆気になっていた場所 木々に囲まれた神社の小さな境内は、紛れもない静寂の世界だった。 ここに立つのは二度目だ。 一帯は4月の中旬なのに春をとおり越し、初夏の空気
🖋 奥井進が語った午後~ジャズ人生からジャズ的人生へ2012.6.16
◆奥井進さんが亡くなって20年 これは、1998年5月に出したプライベート誌『ヒトビト』創刊号に掲載したものです。金沢のジャズの店と言えば「ヨークYORK」
🖋 マイルス・デイビスが金沢にいた1973年7月1日の夜と それを30年後に再確認しようとしたイベントの話など
あの金沢コンサートから50年…… 上の写真は、2003年当時2年がかりでやっていた自主企画・自主運営イベントを紹介するNHK-FMの録音テープだ。翌年の本番に

🖋 一枚の写真が思い出させてくれた人・とき
笹ヶ峰の残雪の上で 星野道夫の一冊と過ごした時間 15年以上前に撮った一枚の写真。 5月はじめの妙高・笹ヶ峰だ。 ゆるく傾斜した雪原で、美しいYの字形の倒木を見
🖋 買った本で知るその時の自分
◆眠くて買い急いだ2冊のうちの1冊 眠気と闘いながら本屋で本を選ぶというのは実にきつい作業だった。 ただ漠然と本棚の前に立ち、タイトルと作家の名前を見比べながら
🖋 どですかでん的こころ~平口泰夫氏が残していた一文
金沢の個性派建築家、平口泰夫さんがこの11月16日に亡くなられた。74歳だった。どう書けばいいかむずかしいが、平口さんとは不思議な関係だったように思う。一緒に仕

🖋 薬師岳閉山山行の想い出
下の文章は、『山と渓谷』1993年3月号に掲載していただいた拙稿。前年秋に初めて参加した薬師岳閉山祭の想い出を書き記したものだ。20代のはじめ剣へ

🖋 金沢・香林坊日銀ウラ界隈におけるジャズ的俳句事情
2018年の冬 日本銀行金沢支店の移転話が現実味を帯びてきた頃、コールマン・ホーキンスの「It’s the Talk of the town」を流しながら書いて

🖋 南砺・井波の小散歩と小雑想
◆富山南砺の井波といえば、よく知られた彫刻の町 井波に最初に立ち寄ったのはまだウラ若き青年の頃だったが、二度目か三度目あたりの、やや埃をかぶった年代になると余裕

🖋 夏の終わりの病中読書がもたらしたもの
詳しくは分からないが、カラダの真ん中、いや腹と胸の境目あたりに重いものが潜んでいて、ふとしたことでそれが息をしだす。 胸から背中あたりまでゆっくりと流れてい

🖋 夏、朝、森を歩く~2016.8 軽井沢
◆森の中の道 五時過ぎに目を覚まし、六時少し前だろうか、カメラを持って旅館を出る。 小さなロビーには人影もなく、静かに玄関を出て、目の前に止めさせてもらったクル

🖋 夏の朝の、記憶のひとコマ
同じ季節の風景を一年ごとに見ている。それは日常がそこにあるからだ。 しかし、非日常の場所では、三年前は晩秋の風景だったが、今年は初夏の風景だということがある。

🖋 吉祥寺でジャズを聴き込んでいた時代
10年くらい前、いつもの東京出張で利用したホテルのすぐ近くに小さなジャズの店を見つけた。 遅い時間だったが、数人の客がいた。週末には軽いライブもやっているらしい