モンク短文


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1月も半ばなのに、今年初めての日銀裏。

カウンターの隅に置かれた、古ぼけたレコードジャケット。

その数日前、映像屋の仕事仲間から、「今度モンクでも聞きながら飲みましょう」というメールが来ていたのを思い出した。

言うまでもなく、このジャケットを目にしたからだ。

このジャケットは、この店のサインにも使われている。

店主としばらくセロニアス・モンクについて喋った。

この奇才ピアニストの名を知ったのは15歳の頃だ。

「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」でその名を知り、最初はモダンジャズ発祥時の歴史的存在として認識していた。

が、少しずつ耳に触れるにつれ、その特異性が気になり始める。

これから本格的にジャズにのめり込んでいこうとしていた純粋少年には、かなり耳障りな音楽でしかなく、マイルスから「オレの演奏中は伴奏するな」と言われたというエピソードが、痛快にアタマに残っていた。

しかし、それからまた数年後、そんな思いなど全くなかったかのようにモンクの世界が普通になっていく。

ミュージシャンだけでなく、リスナーというポジションにも挑戦的な姿勢がある。

特にフリージャズを聴き始める頃には、それが強くなったりする。

今でも自分の中では主流ではないが、それがまたジャズピアニストとしてのモンクらしさなのだろう。

そんな思いの一端に、このミュージシャンの存在があったのだと、今、思う。

実を言うと、モンクの顔がアップになったTシャツを持っていて、かなり気に入ってもいるのだ・・・・・・

……


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