夏の朝について


朝靄の田園

去年、晩秋の空の下で見た風景を、今年は初夏の空の下で見た。

前は夕方だったが、今度は朝方だった。

当たり前だが、その風景には違った空気感があった。

そして、その空気感をしばらく楽しんでから、自分が夏の朝が特に好きであるということについて考えていた。

二十代の夏、八ヶ岳山麓に出かけていた初期の頃まで、朝の風景にそれほど心を動かされるということはなかったと思う。

しかし、ある時、新しい何かが生まれた。

それは空気感というもので、その時には意識していたか分からないが、肌に感じる何かによって朝への気持ちの向き方が変わった。

素朴に夏草が露に光っていたり、湖面に朝日が反射したりしている光景も、その空気感をより一層敏感にさせていたように思う。

木立に差し込む朝日も、森や林の空気感を印象深くさせていた。

これまでに、いろいろな場所でいろいろな夏の朝を見てきた。

自然は自然なりの、夏の美しい朝や穏やかな朝などを見せてくれた。

そして、今でも、山里の道沿いに続く石垣の上に、ラジオ体操を終えた少年たちが並んで座り、皆で漫画を読んでいる風景を特に思い出したりするのは、夏の朝が最も生気に満ちていると感じるているからなのだろう。

夏の朝はもう今年は来ないみたいだ。

来年の夏の朝を楽しみにしたい………

 


「夏の朝について」への1件のフィードバック

  1. もう夏は終わったけど、
    やはり夏はいいなあと思わせてくれました。
    来年の夏を待ちましょう。

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