梅雨が明け、聴山房にてペンを走らせた…


またしても加賀市大聖寺を訪れ、

またしても旧大聖寺川沿いの道を歩き、

またしても深田久弥山の文化館の門をくぐった。

道を歩きながら、どこからか聞こえてくる、

優しい笛の音が気になっていた。

そして、門をくぐって足を進めたところで、

その笛の音が、この場所から聞こえていたことを知った。

オカリナの音色だった。

 今日告げられた梅雨明けの空の下、

木立の日陰の中に、オカリナ奏者のKさんが立ち、

その前に何人かの人たちが、そのやさしい音色に耳を傾けていた。

ボクはその人たちから一人離れた場所に立ち、そのミニコンサートのようすを観察し、

それから、先日お会いした事務長のMさんに挨拶した。

演奏が終わると、奥の聴山房(ちょうさんぼう)で、

里山の自然観察と名付けられた写真展を見、美味しいアイスコーヒーをいただいた。

汗が吹き出るほどの暑さに、夏が来たんだということを再認識しながら、

庭の木に止まっているセミたちの、

まだ力強いとは言えない鳴き声を聞いていた。

最後にいただいた、山中の奥から汲んで来たという水もまた、

喉ごしのいい、やさしい味だった… 

       


“梅雨が明け、聴山房にてペンを走らせた…” への1件の返信

  1. 休日の日曜日に、バイクで初めて行きました。山の文化館の中に、樹齢何百年ものの銀杏や大木が三本あり、大木の下は、二度程、低い気温だと施設の方に聞きました。久しぶりに、心地よい風を感じました。

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