投稿者: hisashi nakai
白山麓~ 白峰の想い出話
かつて白山麓には一つの町と五つの村があり、最も奥にあったのが白峰村で、その手前が尾口村であった。 そして、そのあたりは山麓というよりは、もう山域の奥深くに入
甲州ブドウが信玄本を導く
大河ドラマ『真田丸』で、ついに真田昌幸が死んだ。 (タイトル写真は真田昌幸 『戦国大名武田氏の家臣団』より) 幻覚の中、馬の嘶きと近づいてくる蹄の音に起き上がり
秋のはじめのジャズ雑話-2
『POPEYE』の9月号が、「ジャズと落語」という特集を組んでいて、能登へ仕事で行った時に、トイレを借りに入った商業施設の中の書店でほぼ衝動的に買いこんだ。 眠
秋のはじめのジャズ雑話-1
前にも書いたことがあるが、久しぶりにまたマイルスが聴きたい症候群がやって来て聴き込んだ。 一年に数回か… こうしたことが起きる。 9月の金沢ジャズストリートに、
語りながら自分を振り返った日
8月最後の休みの日、能登のN町U公民館で語る機会があった。 小さな会の少人数の場であったが、与えられたタイトルが男の趣味を云々というカッコよすぎるもので初めは躊
わが家の 妙に気になる木
我が家周辺における近年の夏は、ただ暑いだけで、どこか今一つ情緒的なものに欠けているなと思っていた。 そんなことを思ってしまっている自分自身にも原因はあったのだろ
🖋 Re. ふと、星野道夫に。
新聞の広告に『星野道夫』という四つの文字列を見つけた瞬間、これは買いに行こうと決めていた。 懐かしさとか、そういった思いも確かにあったが、なんだか出合ってしまっ
長女が奥穂高へ行く前の日に思い出したこと
朝靄に朝日が差し込み、夏の朝らしい気配をカラダ全体で感じとる。 かつて飛騨から信州へと抜ける道すがら、上宝という村で見ていた風景だ。 何でもない早朝の山間(やま
電車に乗ると
電車に乗ると、やはり基本は窓の外の風景を見ることだと思う。 風景は流れ去っていくもの。 本の中の活字や写真はいつでも見ることができるが、風景は待ってくれない。
雨の日の草刈り
細かな雨の降る中、家のまわりの草刈り。 山用のややごついTシャツ。 作業用にしている、これもまたごついパンツ。 これらは細かい粒子のような雨くらいなら負けない。
下品な日々
前にも書いたことがあるが、香林坊日銀裏でかつて繰り返されてきた、今は亡き奥井進さんとの会話の中に、「下品やねぇ」という言葉がたまに使われていた。 ボクたちは、た
焚火休日のときの流れ
久しぶりの焚火である。 と言っても、焚火そのものを楽しむものではなく、裏の空き地に放置されているものを焼却するという、れっきとした家事仕事だ。 ただ、楽しくない
「武田信玄 TAKEDA SHINGEN」のこと
この本を貪るように読んだのは、二十代の初め(今から40年近く前)の頃だ。 たまたま山梨(旧甲斐の国)出身の友人がいて、彼が熱く語る「武田信玄 TAKEDA・SH
ねじめ正一氏と玉谷長武クン
1997年4月発行の『ユリイカ』。 161ページから169ページにかけて綴られた、ねじめ正一氏渾身(だと思う)のエッセイに心が撃たれた。 喫茶店でしか原稿が書け
股引について
恥ずかしながら、たまァに今風の股引(ももひき)を穿くようになった。 が、自分の感覚では、それを穿いても決して暖かいといった感じがしない。 それどころか、余計に足