カテゴリー: 歴史が好きなので
🖋10月のミイラの肖像画と仏像について
部屋の床に、一冊の本が落ちていた。朝の光が、斜めに並んだ二つの小さな窓から差し込み、瞬間的にミステリーの始まりを予感させる…… しかし、妄想は2秒半ほどで終わ
🖋 北越に加賀藩士たちの墓
新潟県長岡市の郊外にある不動院という寺の前に着いたのは、午後2時を少し過ぎた頃だった。 6月の初め、辺りの雰囲気がすでに夕方近くのように感じられたのは、小高
🖋 三月 勝沼にて
三月のはじめ、快晴の「勝沼ぶどう郷駅」に降り立つ。長野から塩尻を経由し、ゆっくりと旅の行程も楽しんできた。八ヶ岳、甲斐駒、北岳、そして富士……心を熱くする車窓
山と人生のあれこれは 沢野ひとしから学ぼう
沢野ひとしの山の本というのは、『山と渓谷』で連載された『てっぺんで月を見る』が最初だった。 関係の深い椎名誠の本も同誌で連載された『ハーケンと夏みかん』が最
福島南会津・檜枝岐に行く
南会津と聞いて、北陸に住むニンゲンがどこまで想像を広げることができるだろうか? と考えてしまった。 会津といえば、会津若松や磐梯山などを想像するのが一般的で
大野の“おおのびと”たち
大野のことを書くのは二度目だ。 訪れたのは四度目で、大野は深く知れば知るほど、その魅力にはまっていくところであるということを再確認した。 前にも同じようなことを
井波の小散歩と小雑想
富山の井波といえば、よく知られた彫刻の町だ。 最初に立ち寄ったのはまだウラ若き青年の頃だったが、二度目か三度目あたりの、やや埃をかぶった世代の頃には、余裕も持っ
甲州ブドウが信玄本を導く
大河ドラマ『真田丸』で、ついに真田昌幸が死んだ。 (タイトル写真は真田昌幸 『戦国大名武田氏の家臣団』より) 幻覚の中、馬の嘶きと近づいてくる蹄の音に起き上がり
「武田信玄 TAKEDA SHINGEN」のこと
この本を貪るように読んだのは、二十代の初め(今から40年近く前)の頃だ。 たまたま山梨(旧甲斐の国)出身の友人がいて、彼が熱く語る「武田信玄 TAKEDA・SH
母の笠を吊るした足軽屋敷
金沢長町の大野庄用水沿いに、二棟の足軽住宅がひっそりと佇んでいる。 二つを合わせて「金沢市足軽資料館」という。 1997年現在地へ移転され、足軽たちの生活や仕事